昨年、台風30号(ハイエン)によるフィリピンでの災害被害に対し、みなさまに「フェリシモ 地球村の基金」を通した緊急支援活動へご協力をお願いいたしました。たくさんのご支援をいただき、本当にありがとうございました。現地での活動のレポートを紹介させていただきます。


活動団体名  :特定非営利活動法人 難民を助ける会
プロジェクト名:フィリピン台風被災者への家屋補修資材配布
実施場所   :フィリピン共和国レイテ島タクロバン市
実施期間   :2014年6月1日~8月31日(92日間)


プロジェクトの実績報告:
2013年11月8日にフィリピンを襲った台風ハイエンは、多くの命だけでなく、人々の家や生計手段などの生活基盤を奪いました。その爪痕は深く、被災後半年以上経過したにも関わらず、いまだに多くの人々がテントやビニールシートで補修しただけの家に住んでいます。特に被害が甚大だったタクロバン市では、2014年3月17日時点で修繕を必要とする家屋に住む約6万世帯のうち、約5万世帯(80%)の人々が必要な支援を受けていない状況でした。この状況を受けてAAR Japan[難民を助ける会]は、いまだ家屋修繕の支援が届いていないタクロバン市北部に位置するオールドカワヤン地区の36世帯(約180人)にトタン板や柱材などの家屋修繕資材を届けました。


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タクロバン市北部に位置するオールドカワヤン地区では、いまだにビニールシートで補修した家に住んでいる住民が多数います。海沿いの建築禁止区域に住むクリスティン・パルマさん一家。


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オールドカワヤン地区で柱材をはじめ合板、トタン板、釘などの家屋修繕資材を提供しました。


現地の声:
海岸沿いに位置するオールドカワヤン地区の住民の多くは、漁業を生活の糧としています。今回の被災により、漁業用の船などが破損したり流されたりしてしまったため、被災後はさらに困窮した生活を送っています。
資材を受け取った住民のひとり、クリスティン・パルマさんは3人の幼い子どもを抱える母親です。被災前は、パルマさんのご主人が漁師として生計を立てていましたが、台風で船が流されただけでなく、家も流されてしまいました。彼らは、地元行政より内陸部に土地が割り当てられ移住することになっていますが、いまだ海岸沿いの建築禁止区域に指定された場所に、瓦礫となった木材やビニールシートをかき集めて造った家に住んでいます。当会は、パルマさんと同じような状況にあり、ビニールシートの家に住む人びとに対し、できるだけ安全な家に住んでもらえるよう、安全な家づくりに必要な資材を配付しました。
資材を配付する際は、住民がボランティアとなり、お互い助け合いながら資材を各家庭まで運びました。家や職を失い、生活が苦しいながらも、フィリピンの方々は笑顔でご近所同士助け合う心を忘れません。太陽が照り付ける中、重い柱材などを隣人のために運ぶ姿にフィリピンのコミュニティの絆や団結力の強さを感じました。


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配付場所から各家庭までの資材の運搬を担ってくれた地域のボランティア。


ご支援くださるみなさまへ:
みなさまのご支援により、被災後半年以上経過しているにも関わらず、いまだ倒壊の恐れがある家に住み不安な日々を過ごしてきたフィリピンの方々に、家屋修繕資材を届けることができました。生活基盤を失いながらもフィリピンの方々は常に笑顔です。この笑顔を守れるよう、今後は彼らがより災害に強い家を建設・修繕するための技術的指導などのサポートをしていきます。心よりみなさまからのあたたかいご支援に感謝いたします。


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資材を受け取った後はたくさんの笑顔がこぼれました。「Damo Nga Salamat/ダモ ガ サラマット(現地のワライ語でどうもありがとうの意)」と当会職員に握手を求める住民もいました。