2016年に「地球村の基金」で支援をしているプロジェクト「ミャンマー・エーヤワディ地域における洪水被災者のための生活再建支援事業」の活動レポートをCWS Japanさまからいただきましたので、みなさまにご報告します。

 

<プロジェクトの実績報告>

 CWS Japan 及びCWS ミャンマー事務所は、洪水多発地域のエーヤワディコミュニティ再建支援事業の中間報告でお伝えしたAuk HtoneとBar Ma Neeの2村で暮らす、洪水が原因でほとんどが日雇いの生活を強いられる85世帯の人々にこのプロジェクトを通して支援を続けました。プロジェクトは概ね予定されたスケジュールに沿って、資金や技術提供・習得ともに壊れた家や洪水の時期も使用可能なトイレの再建に有効に使わせていただきました。

 まず、崩壊した家屋の修復については、対象の10世帯は、河岸から離れた場所に移転することになり、手元にある素材や新たに購入した屋根を覆う板はCWSより3月に提供されました。修復の様子や結果は中間報告でもお知らせしましたが、以下の写真のようになっています。修復期間はCWSの技術者と居住者協働でだいたい1ヵ月ほどのサポートで済みました。


CWS2016_F_1.jpg
 次にトイレ建設について、対象者の選定は5歳未満の子どもやお年寄りと一緒に生活し、衛生教室及び便器設置セッションに積極的に参加するという条件のもと、Auk Htone村の60世帯とBar Ma Nee村の20世帯に決まりました。3月には現地CWSスタッフが積極的参加の再確認を行い、WASH地域ボランティア(水へのアクセスと排水、衛生に関するボランティア)との協働によって進められました。これら80世帯に加えて、家屋修復が必要とされた5世帯にもトイレが設置されました。設置所要日数は10日ほどです。


CWS2016_F_2.jpg 6月衛生教室及びトイレ設置技術トレーニングが続く

 

CWS2016_F_3.jpg

  トイレ設置風景:感染予防カバーが2セット必要になり     
               一度に納品が揃わなかったが、無事に80基を設置     

       

<現地の様子・現地の声>

 トイレ建設にあたり、CWS ミャンマー事務所のフィールドコーディネーターは、CAWST(Waters and Technology Center in Canadaというパートナー団体)からトレーニングを受け、洪水対策やこの2村に特化したタイプのデザインをCAWSTやWASH委員会及び対象世帯と協議し、材料の見積もりをとりながら高床式トイレに決定するというプロセスをとりました。

 しかしながら、現地でプロジェクトを進めるにあたって、皆洪水の被災者であるため対象世帯の決定にはたいへん気を遣いました。優先度の高い家庭を選定するため、先の中間報告で記した普及性の高いボランティア委員会の設立を実施しました。また、洪水に強いトイレは高額な場合が多く、限られた予算で取り付け可能なデザインの設計もチャレンジの1つでした。女性や高齢者が世帯主の家族は人手を確保するのが難しかったにもかかわらず、プロジェクトを進行できたことはコミュニティの結束があってこそだと言えると考えます。


以下は対象世帯者の声です。

●41歳男性(日雇い労働者、妻、子ども3人、うち女児1名)
「うちにもトイレはあったが、非衛生的でハエに悩まされていた。このままでは悪い病気にかかってしまうと思ったため、トイレ再設置に興味をもち、衛生教室とトイレの正しいメンテナンス方法を学ぼうと思った。今では匂いも減りハエにも悩まされず、使用後、水で便器を流すこと、石鹸で手を洗っている」

●年頃の女子および彼女たちを子どもに持つ両親
「彼女たちが森へ行って用を足すことがなくなり、安全面で心配することがなくなった」その結果、家計について考える時間が増えた。

「以前のトイレでは、ぐらつく壁は怖かったし、誰かに除かれているのではないかといつも怖い思いをしていた。暗くなるまで待って、用を足しに行ったり、生理のときは特に嫌な思いをしていた」(写真参照)

CWS2016_F_4.jpg

 

<支援者へのメッセージ>

まず、最初に当団体の活動を通してご支援いただいた支援者の方々に深く御礼申し上げます。ご支援の結果、エーヤワディ地域マウビン・タウンシップの2村85名のみなさんに安全・安心を寄与することができました。今では鉄砲水や豪雨など厳しい気候から身を守る知恵が増え、雨季、乾季を問わず、1年を通して使える衛生的な高床式トイレを設置するノウハウを身につけました。森で用を足さなくてよいことからへびや虫にかまれることもなく、雨季に夜まで排便を待つ必要もありません。匂いや排泄物を恥ずかしがることもなく、女性や子どもにとってはたいへん意味のあることです。また、清潔な生活を送ることで病気を予防し、心配することなく仕事や子どもの教育について考える余裕が彼らの生活にでき、非常にうれしく思っております。みなさんにこのレポートで現地の喜びを少しでもお伝えできればと思っております。ありがとうございました!

 

(特定非営利活動法人 CWS Japan 阪口さまより)

 

プロジェクトの詳細はこちら

プロジェクトの中間報告はこちら

■CWS Japanさまのその他の支援活動はこちらからご覧いただけます。

 

世界の人々の自立を応援する   フェリシモ地球村の基金    ご参加はこちら >>>