「フェリシモ 地球村の基金」が今年支援したい7つの自立を支援するプロジェクト。
その中から、世界をよりしあわせにするためのプロジェクトの1つをみなさまにご紹介します。

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はじめまして、国境なき子どもたち(KnK)の佐々木です。

私たちは、2013年より、ザアタリ難民キャンプ内の公立学校で11才から15才のシリア難民の子どもたちに情操教育の授業を提供しています。これまで延べ15,000人を超える子どもたちに音楽、演劇、作文の授業を届けてきました。ヨルダン北部にあるザアタリ難民キャンプはシリアとの国境から10キロほどの位置にあり、2012年7月に開設されました。2017年5月時点では約8万人の人々が避難生活を送る、世界で最も大きなシリア難民キャンプとなっています。

トラウマ、ストレスを抱える子どもたち、学校からの中退を食い止めるために
私たちが活動を開始した2013年当初、キャンプには学校が2校しかなく、教室には生徒が溢れ、学校内は混乱した状態が続いていました。学校に登録しても次第に中退していく子どもたちへの対応やシリアでの悲惨な体験によるトラウマや避難生活によるストレスへのサポートが優先された時期でした。そこで、私たちは、音楽、演劇、作文の授業を通して、子どもたちがストレス発散できるよう、安全で楽しい学校環境づくりに取り組み、子どもたちが学校を辞めてしまわないよう、支援を続けました。結果、キャンプに住む学齢期児童の約半数が中退するという状況がみられた中、私たちが活動する学校では、活動開始時の生徒数に対して、中退率を男子10%、女子9%に食い止めることができたのです。

基礎学力をつけ、再び勉強する楽しみと自信を取り戻す
一方で、学校に通っていてもヨルダンとシリアのカリキュラムの違いや、内戦により学校に通えず学習の空白期間があることから、授業についていくのが困難となるなど、子どもたちの学力の低下が問題視されています。そのため、私たちは、音楽、演劇などの各教科を通じて、アラビア語と英語の基礎学力の向上を目指すことにしました。全ての学習の基礎となるアラビア語と、苦手意識を持った生徒が多い英語を、歌詞を書きとったり、演劇ではセリフを通じて難しい文法を学んだり、クイズを取り入れたりと楽しみながら学習できるよう工夫し、子どもたちが学ぶ自信を取り戻せるようサポートしてきました。学期始めと学期終わりにはアラビア語と英語のテストを実施し、これまでそれぞれ8割を超す子どもたちに点数の向上が見られています。


earth2017_KnK_1.jpg【アラビア語のテストを受ける女子生徒】

 

earth2017_KnK_2.jpg【作文の授業。席を立つほどに積極的に発言をする生徒たち】

 

将来の選択肢を広げる授業、心の成長を促すサポート
2017年現在、避難生活が長期化するにつれ、キャンプ内の学校施設は増設され、様々な支援団体による教育支援や課外活動に参加する選択肢も増えてはいますが、キャンプに暮らす学齢期児童の約3万人のうち、3割は未だ学校に通っていません。長引くシリア危機により、キャンプでの生活が「日常」として定着しつつある中、子どもたちは将来のビジョンを持てず、勉学へのモチベーションを保てない状況にあることも一因です。内戦前のシリア国内の就学率は9割を超えていたことを考えると、キャンプ内の就学状況は依然、厳しい状況にあります。

シリアに帰ることができるのか、ヨルダンなど近隣国に留まるのか、または欧米への第三国定住か、キャンプで暮らす子どもたちは、将来の見通しが立てにくい中で生きています。不安定な状況でも、子どもたちが将来について考え、その選択肢を広げるため、学習面と心の成長を促す両方のサポートが必要となっています。2017‐2018年は、大学に進学したシリア人やキャンプ内で働く大人を講師に招いた特別授業も計画しており、継続して学習する意欲を維持できるように、学校における更なる支援活動に取り組みます。

 

<主な活動内容>

キャンプ内学校の第二学期に相当する2018年6月まで、引き続き、情操教育やキャリアについて考える特別授業を提供できれば、11才から15才までの720人ものシリア人の子どもたちが、将来についての考えを深め、新しい知識を身に着けるチャンスを得られます。

みなさまからのご支援は、学校での授業実施のため、大切に活用させていただきます。

・人件費:シリア人およびヨルダン人教員給与、通勤費
・教材費:資料作成、文具、材料費など
・移動費:首都アンマンにある当団体事務所から車で約一時間離れたキャンプへ移動するためのスタッフの
     移動費(授業の質を保つため、定期的に授業のモニタリングおよび教員とのミーティングを持ちま
     す。)
・通信費:教員とスタッフの連絡調整のための携帯電話プリペイドカード

なお、本プロジェクトのシリア人教員は、シリアでの教員経験者を雇用し、キャンプ内におけるシリア人の雇用創出にも貢献します。

 

<期待される効果>

これまでの活動で子どもたちとの信頼関係を築いてきた教員が、子どもたちの更なる学習意欲の向上、基礎力の向上、心の成長を目指します。
「KnKの楽しい授業があるから今日も学校に行きたい!」と思ってもらえるよう、教員とスタッフチームが密にコミュニケーションを取り、シリア人、ヨルダン人、日本人スタッフが一丸となって、生徒たちが安心して過ごせる環境作りと、楽しみながら学べる授業を心掛けてきました。また、そのような活動を通して、生徒たちは次第に、新しい知識を得ることの喜び、友だちと学校で学べる楽しみを実感できるようになってきました。音楽や演劇、作文といった授業で子どもたちは自分の思いを発表したり、演じたり、クラスメートとの時間を共有することで、ストレスの多い避難生活の中でも、落ち着きを取り戻し、中退率も下がってきています。


earth2017_KnK_3.jpg

【教員ミーティング。定期的に振り返りを行い、子どもたちの理解や興味に沿った授業計画を立てます。】

 

学校での勉強は、内戦が終わり、いつかシリアに戻ることができたとき、シリアの復興を支える役割を担う子どもたちにとって欠かせません。困難な中にあっても、子どもたちが生き抜いていくために必要な知識、力を身につけるために、みなさんのご支援、ご協力を宜しくお願いいたします。

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■キャンプで暮らすシリアの子どもたちに、教育と心の成長を!
実施場所:ヨルダン、マフラック県 ザアタリ難民キャンプ
実施期間:2018年1月~2018年6月
・プロジェクトの中間報告実績報告
・国境なき子どもたちさまのその他の支援活動はこちらから

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「フェリシモ 地球村の基金」より、世界をよりしあわせにするための7つの自立を支援するプロジェクトの
応援投票を2017年11月2日から11月15日まで行います。
期間中、応援したいプロジェクトを選んで投票することで、そのプロジェクトを応援することができます。(投票の数は、各プロジェクトへの拠出金額の参考にさせていただきます)

   ➡ 応援投票は終了させていただきました。     
     みなさまから、たくさんの応援(投票)をいただきありがとうございました。

 

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