2016年に「地球村の基金」で支援をしているプロジェクト「シリア難民の子ども達に心身の健康を届ける緊急支援(トルコ)」の活動レポートをホープフル・タッチ(Hopeful Touch)さまからいただきましたのでみなさまにご報告します。

 

<プロジェクトの実績報告>

1年間を通じ、教育や子ども保護支援を受ける機会のないシリア難民の子どもたちが、心身の発達と健康を促進できるようサポートしました。

 

【ノンフォーマル教育クラス】

トルコ農村部において、シリア難民を受け入れる学校のキャパシティ不足により就学できない子どもたちが、母国語のアラビア語や算数を学ぶことのできるテント教室を運営しました。子どもたちが自由に安心して自己表現できるよう絵画などのレクリエーション活動を取り入れたり、長引く避難生活での社会適応に欠かせないトルコ語授業も開始しました。守られた環境で友達と活動をすることで子どもたちの笑顔が増え、学習だけでなくコミュニケーション力が上がり、子どもらしい表情をみられるようになりました。


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このクラス以外に学ぶ機会のない子どもたち

 

【食糧配布】

難民キャンプ外のテントなど簡易住居で生活し、子どもの栄養を考えるよりまず、お腹を満たすことを優先せざるをえない家族に、タンパク質やカルシウム、ビタミンなども摂取できる食糧バスケットを配布しました。栄養摂取を考えながらも、シリア人家庭で日常的に使用される食品を選びました。


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基本食品に缶詰の魚や肉等を加えた食糧バスケットの配布

 

【保健衛生活動】

劣悪な居住環境で医療機関へのアクセスが難しいため、感染症などの病気にかからないための衛生品セットや、家庭でも怪我の応急処置ができるよう救急セットを配布しました。また子どもたちの日常的な栄養改善のためマルチビタミンシロップを配り、氷点下にも下る冬季には貧困から衣類を購入できない子どもたちへ防寒衣類を配布し罹患予防に寄与しました。


Hopeful2016_F_3.jpg配布された防寒衣類を手にする子どもたち

 

<現地の様子・現地の声>

まもなく7年目に突入するシリア内戦は、今日もまだ続いています。トルコで難民として生活するシリア人家族は日々の避難生活を生き抜きながらも、希望を持つことに疲弊したり、避難先での適応を迫られ混乱もしています。

難民受け入れ国として最大のトルコでは約350万人のシリア人が避難生活を送っています。政府によるシステム化された大規模な人道支援が実施されていますが、未だ遠隔地でテントや簡易シェルターで生活し食糧を十分に確保できない家族や、学習ができず労働し子どもらしく生活できない子どもなどが、機械的な支援から取り残されています。もはや一時的な避難とはいえず、避難先でいかに生計を立てていくか、どのような将来に向かって生活していけばよいのか、おとなも子どもも常に不安を抱えています。

 

テント教室に通う子ども
・「トルコの学校に通おうとしたけれど、生徒がいっぱいで入れないと言われた。このテント教室が、自分の
  学校になっている。」
・「冬でも特に上着がなかった。きょうだいや親戚、友達の間で着まわしたりしていたけど、自分の服がもら
  えて嬉しい。」

子どもの保護者
・「こうして家族が共にいられることは感謝しなければならない。でも生活は厳しいし食糧も十分でない。
  自分の子どもは、シリアでは成績がよかったのに、子どもの将来がどうなるのかわからない。」

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収穫された綿花が詰まった袋の上で遊ぶ子どもたち 

 

<支援者へのメッセージ>

ご支援いただいたこの1年間が本当にあっという間に感じられ、シリア内戦の状況も、シリア難民家族の避難生活も未だ終結の兆しがみられません。不安を抱えながらの日常が続きながらも、子どもが子どもらしく笑って成長する姿は、家族にとっても私たちにとっても希望となり、変化のない避難生活のなかでも、子どもたちは目覚ましく成長しました。

年間を通じ子どもたちの学習を支え、定期的に食糧や衛生品の配布を通じ心身の発達に貢献できたことは、これまで実現できなかった大きな成果です。これからも希望を持ち続けながら、家族と共に子どもたちを見守っていきます。

 

(特定非営利活動法人 ホープフル・タッチ 高田さまより)

 

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