2017年に「地球村の基金」で支援をしているプロジェクト「ミャンマー 障がい者のための職業訓練校の環境整備事業」の活動レポートを難民を助ける会さまからいただきましたのでみなさまにご報告します。

 

<プロジェクトの中間報告>

難民を助ける会(以下、AAR)は、2000年からヤンゴンで運営する、障がい者のための職業訓練校において、老朽化した建物の補修と、今回補修をする建物での職業訓練コース(理容美容、洋裁、PC)を実施しています。ヤンゴンにある訓練校は、身体障がい者(視覚障がい者、重度障がい者を除く)への技術訓練と就労支援を提供する、ミャンマーで唯一の民間訓練校です。

 

2018年1~6月までの活動の成果をご報告します。

①建物の補修

雨季の豪雨による雨漏り被害がある建物3棟(理容美容棟、洋裁・講堂棟、PC棟)の補修が完了しました。

・補修工事の仕様決定と工事業者の選定(1~3月)
 工事の仕様は、ヤンゴンでも事業実績のある一級建築士の日本人の協力を得て、屋根材や水切り、勾配を付
 けた雨どいの設置等、雨漏りを防ぐ方法を採用しました。工事業者は3社からの見積もりや、過去の事業
 実績にかんがみて、価格と信頼性を考慮して選定しました。

・補修工事の実施(3~5月)
 工事期間中は駐在員の中川が週1回工事業者と進捗を確認しました。工事内容と仕様が異なっていた場合
 は、その都度、作業のやり直しを依頼し、完工時だけでなく工程時にもきめ細やかな確認を行いました。


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補修工事の様子。雨漏りを防ぐために、建物3棟すべての屋根材をはり重ねました。

 

②職業訓練コースの継続

建物の補修と並行して、職業訓練コース(理容美容、洋裁、PC)も開講しています。障がい者を無償で受け入れて3ヵ月半、全寮制の技術訓練や課外活動、開業・就職支援を提供しています。

2018年1~4月(2018年第1学期)には、48名(理容美容20名、洋裁16名、PC12名)が卒業して、多くの生徒が働き始めています。

2018年6月末現在、2018年第2学期(2018年5~8月)を開講中で、45名の障がい者(理容美容18名、洋裁15名、PC12名)が技術習得にはげんでいます。


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洋裁コース生徒たちと駐在員の中川善雄(写真中央奥)。      
卒業後、半数以上が開業し、残りの生徒は仕立て店などへ就職します。

 

<現地の様子・現地の声>

①建物の補修

補修工事が完了した建物3棟(理容美容棟、洋裁・講堂棟、PC棟)では、雨漏りが解消されました。
これまで、強い雨が降るたびに、先生や生徒たちが、教室内の資機材を移動して雨水を受けるバケツを置き、汚れた床を掃除していましたが、授業を中断することもなくなりました。

PCコース主任教員ルイン・ミョー・トンは、
「各コースには、聴覚障がいがある生徒のための映像教材機器、理容バリカンやドライヤー、PC等の電気機器がありますが、故障や漏電の心配がなくなりました。また、私のように足に障がいのある生徒が、教室の濡れた床で転倒を気にする必要がなくなったことで、教員も生徒も授業に集中することができるようになりました。」と補修後の変化を話します。


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PCコース生徒へ画像編集の方法を教える、主任教員ルイン・ミョー・トン
(写真手前から2番目)。本訓練校の卒業生でもあります。       

 

②職業訓練コースの継続

現在、理容美容コース(2018年5~8月)で学ぶ、サ・ヘイ・モンさん(男性、38歳)をご紹介します。

「私は先天性の欠指症があります。地方のカレン州で、妻と10歳の息子、義理の母と暮らし、畑作業や溶接の仕事をしていました。2017年に交通事故で両足を切断してから、仕事を失い、家計は苦しくなりました。自宅で一日の大半を過ごしていましたが、卒業生の紹介で訓練校を知り、家族を支えたいと思い、理容美容コースへ応募しました。障がいがある仲間と過ごしながら、自分も障がい者のために何かしたいと思うようになりました。こうした訓練校がもっと増えてほしいです。卒業後、就職して経験を積み、訓練校上級コースで技術も磨いて、将来は自分のお店を持つことが夢です。」


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理容美容コース生徒サ・ヘイ・モンさん。社会貢献を兼ねた
校外実習で障がい児施設を訪れ、カットの練習をする様子。

 

<支援者へのメッセージ>

「フェリシモ地球村の基金」の助成により、6月ごろから始まる雨季の前に建物の補修を終えることができました。雨漏りによる施設の損傷や漏電等の懸念は解消されて、生徒たちが安心して授業を受けられるようになりました。

職業訓練コースでは、これからも、ミャンマー全土から障がい者を無償で受け入れ、技術訓練や社会性を養う課外活動、開業・就職支援を通じて、障がい者の就労を支えていきます。事業終了後の報告では、卒業生の就労率もご報告します。

ミャンマーでは急速に経済が発展する一方、障がい者の参加は限定的で、貧富の差はますます広がるばかりです。AARは、障がいの有無にかかわらずすべての人が働ける社会を目指して、訓練校の活動を続けていきます。

(認定NPO法人 難民を助ける会さまより)

 

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