2017年に「地球村の基金」で支援をしているプロジェクト「学ぶ機会のないシリア難民の子ども達へ 緊急教育支援(トルコ)」の活動レポートをホープフル・タッチさまからいただきましたのでみなさまにご報告します。

 

<プロジェクトの中間報告>

戦争の影響で学習する機会を失ったシリア難民の子どもたち40名を対象として、インフォーマル教育を提供するテント教室を新たに設置しました。

設置したのは、シリアとの国境検問所があるアクチャカラ市の農村地域です。アクチャカラ市内にはトルコ政府と国連機関が運営する大規模な難民キャンプもありますが、閉鎖的な生活環境は劣悪で就業もできないため、ほとんどの人々がキャンプ外で生活しています(トルコに滞在するシリア難民の約90%がキャンプ外で生活)。市内にあるアパートの家賃を払えない家族は、農村でトルコ人地主の土地で農作業をしながらテント生活を送っています。

通学できる学校がなかったり、家族の手伝いで毎日のように農作業に当たらなければならない子どもたちの学びの場として、畑の真ん中にテント教室を設置しました。また先生には、同じく農村に住み、シリアで教師経験があり、トルコでトルコ語の研修を受けたシリア人の方になってもらいました。

これまで勉強したことがなかったり、戦争後に就学することができなくなってしまった子どもたちは、学ぶことへの興味とうれしさでいっぱいになって、わずか6ヵ月間でアラビア語全28文字、トルコ語全29文字、英語全26文字、算数は三桁の計算(年長の子どもたち)を習得しました。これからは言葉や文章の読み書きに挑戦していきます。


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教科書の読み書きができるようになった女の子


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トルコ語の文字を習う男の子

 

スポーツやお絵かきなどのレクリエーション活動も行い、子どもたちの「楽しい」時間や「できる」体験をつくりだしています。 


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自分が描いた絵を紹介する子どもたち

 

<現地の様子・現地の声>

トルコ教育省は今年中にシリア人学校がすべて閉鎖して、すべてのシリア難民の子どもたちをトルコの公立学校へ編入させることを政策にしています。国連機関や大規模NGOの活動も、より多くのシリア難民の子どもたちがトルコの公立学校で就学できるよう編入支援をしています。

しかし、公立学校ではトルコ人教師によるトルコ語での授業になるため、母国語がアラビア語である子どもたちが適応するには時間がかかります。特に農村地域にある村の小さな公立学校では、シリア人を受け入れる体制がまだ整っておらず、教師の数や教室の数も足りていないので、フォローが必要な子どもたちを支えることは困難な状況にあります。

 

【子どもたちの声】

「家族の農作業を手伝わなければならないので、丸一日学校に通い続けることはできません。ぜんぶトルコ語なのでわからないし、行ってもあまり意味がありません。この教室で学んでいた方がためになります。」

「トルコ人の子どもたちが怖いので、学校に行きたくありません。シリア人の先生に教えてもらいたいです。」

「この教室で勉強したり、絵を描いたりするのが楽しいです。」

 

【先生の声】

「この地域の保護者には、まだ子どもに教育より農作業をさせたいと考える人たちが多いです。母国語のアラビア語を勉強できることや、トルコ語も少しずつ勉強できること、1日4時間の授業であることから子どもたちをこの教室に通わせていますが、この教室がなくなったら、公立学校へ通わせることはないでしょう。」

 

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自分なりに作った折り紙作品は飛行機と銃

 

<支援者へのメッセージ>

シリア難民の受け入れ数が最大のトルコでは、政府や大きな援助機関が大規模なシステム化された支援制度を構築しています。このような支援では個々の生活状況やニーズには応えにくくなってしまいます。

農村地域の弱い立場にある子どもたちの将来的な展望を考えながら、いま彼ら、彼女らが必要としている活動を実施しています。ご支援いただいている方々の想いが、子どもたちの希望に直結するよう活動を続けていきます。 

(特定非営利活動法人ホープフル・タッチ 高田さまより)

 

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