「フェリシモ 地球村の基金」が今年支援したい6つの自立を支援するプロジェクト。
その中から、世界をよりしあわせにするためのプロジェクトの1つをみなさまにご紹介します。

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はじめまして。日本国際ボランティアセンターの山本恭之です。

●国境近くで勃発した紛争の傷跡とイーダ難民キャンプ
みなさん、スーダンという国をご存知ですか?ナイル川が国の中央を流れる、以前はアフリカ最大の面積を持つ国でした。2011年に国の南側が南スーダンとして独立、その時、新しくできた国境の北側で紛争が始まりました。日本ではほとんど報道されませんでしたが、山あいの村々は幾度もの空爆を受け、何十万もの人々が故郷を追われました。国境を超えて南スーダンに逃れた人びとのうち、ユニティ州にあるイーダ難民キャンプでは5万人以上が避難生活を送っています。

●「ストリートチルドレン」になったアワッド君
2011年に紛争が起こったとき、住んでいた村が戦場となり、兄弟3人とお母さんはスーダンに残りましたが、アワッド君はお父さんに連れられ、このイーダ難民キャンプにやってきました。しかし、アワッド君は親戚の家に預けられ、お父さんは兵士として戦場へと戻っていきました。そして、そのまま還らぬ人となりました。最初の頃は、アワッド君を家族として扱っていた親戚の態度も次第に変わっていきました。
「お前は配給カード(難民登録)を持っていない。お前に食べさせるご飯なんてない!」
そうして、彼は「ストリート」に自分の居場所を求めるようになりました。
「学校に行きたい」という彼の願いを聞き、学費を払ってくれる大人は誰一人としていませんでした。


earth2018_JVC_1.JPG紛争で父親を失った「ストリートチルドレン」、アワッド君

 

●突きつけられる難民キャンプの現実
このキャンプで厳しい生活を強いられているのは、アワッド君だけではありません。イーダ難民キャンプは国連が定めた「国境から距離が50キロ以上」の基準を満たさないため、正式な難民キャンプとして認められていません。そのために給水、食料、医療支援のみしか提供されておらず、教育分野での支援はほとんど実施されていません。

ここでは、難民のほとんどが女性や子どもたちです。そして、人口の約半数が15歳以下の子どもです。紛争の影響により、両親と一緒に暮らすことが出来ない難民の子どもも多くいます。その中でも保護者となる親族のいない60人以上の子どもたちは学校に通わず、キャンプ内の市場を中心に廃品回収やモノ売りなどの児童労働を行いながら生活しています。彼らは、キャンプ内で「ストリートチルドレン」と呼ばれます。犯罪に手を染める子どもたちも少なくありません。また、近年は女児の「ストリートチルドレン」も増加しており、暴力や性的虐待なども問題視されています。さらに、学校にいかずストリートでの生活を続けることで、男の子だと兵士になる以外の選択肢がなくなり、女の子の場合10代前半で妊娠しシングルマザーになることが多いのが現状です。

earth2018_JVC_2.jpgストリートで盗んだ道具を使って、靴磨きの仕事をする子どもたち

 

●「ストリートチルドレン」が適切に保護され、学校に通うには?
子どもたちが安全に生活し、学校に通学するには、どうすればよいのでしょうか。
ストリートで生活する子どもたちは、学校に行くための靴やカバン、学用品を持っていません。さらに、ストリートで食べ物を一日中探し回らなくてはなりません。
そこで私たちは、こうした子どもたちに学費、学用品類、靴、スポーツ用品、そして学校に行く日は昼食などを提供します。さらに、キャンプ内の小学校と協力し、カウンセリングやスポーツレクリエーションを実施しながら、子どもたちの学校への復帰を支援します。また、家庭菜園で野菜作りや栄養に関する知識を学ぶ機会も提供します。 

earth2018_JVC_3.JPGストリートでごみを漁る子どもたち。食べ物を見つけるため一日中
ストリートにいることもある。                

 

<主な活動内容>

1.対象児童の選定と給食調理場・教室の設置

  難民自治組織と協力して、計30名(男子:20人、女子:10人)を対象者として選定し、受け入れ小学校と
  家族を見つけます。

2.学用品・学費、昼食などの支援

(1)学用品、学費の支援を行います。スポーツ用品を提供し、放課後に児童が活動を行う環境を作ります。
(2)給食調理場を設置し、登校日に昼食を提供します。

3.カウンセリングと家庭菜園学習

(1)任命されたカウンセラーが学校を巡回し、子どもたちの様子を観察しながら学校の先生と共に児童の相
   談に乗ります。
(2)トタン屋根の仮設教室を設置し、週1回の授業の補習を行ない、運動場でスポーツ活動を行います。
   また石鹸の配布も行います。
(3)家庭菜園で野菜作り、栄養について学ぶ機会を提供します。

4.受け入れ小学校との連携

  小学校の校長に、「児童保護」担当教員の任命を要請し、密に連絡を取りながら、児童のサポートを続け
  ます。

 

<期待される効果>

キャンプ内の市場で児童労働や物乞いなどをして過ごす「ストリートチルドレン」が、毎日、学校に通学するようになります。生活態度が変わり、盗難などの軽犯罪を行なわないようになります。また、家庭菜園で野菜の作り方を学び、栄養価のある食事を摂ることの大切さを知ることで子どもたちの栄養状態が改善します。

また、受け入れ小学校で任命された「児童保護」担当教員と専任のカウンセラーが、児童の生活全般に関する相談・指導を行うなどのフォローを行い、対象児童が学校に休むことなく通うようになります。それにより、ストリートに戻って児童労働や犯罪に巻き込まれることなく、学習を続けることが出来ます。
今は難民キャンプ内で避難生活を送っていても、学校に通うことによって、生きるための技術や知識を身に付けるなど、将来どこで生活することになっても職を得るチャンスが増えるなど、将来の選択肢が広がります。

本来、子どもが持つべき教育を受ける権利や、安全が守られる権利を手にすることができない「ストリートチルドレン」。この支援によって、子どもたちが安心して子どもらしく成長できる場所を得て、教育を受けることで彼らは自分の手で未来を切り拓くことができるようになるのです。

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■難民キャンプのストリートチルドレンが学校に通えるように!
実施場所:南スーダン共和国ユニティ州イーダ難民キャンプ
実施期間:2019年1月~2019年12月
・日本国際ボランティアセンターさまのその他の支援活動はこちらから

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「フェリシモ 地球村の基金」より、世界をよりしあわせにするための6つの自立を支援するプロジェクトの
応援投票を2018年11月2日から11月15日まで行います。
期間中、応援したいプロジェクトを選んで投票することで、そのプロジェクトを応援することができます。(投票の数は、各プロジェクトへの拠出金額の参考にさせていただきます)

   ➡ 応援投票は終了させていただきました。     
     みなさまから、たくさんの応援(投票)をいただきありがとうございました。

 

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