以下の基金から2017年度に拠出した賀茂別雷神社(上賀茂神社)さまの活動レポートをご紹介します。

 

今回が三回目となる賀茂別雷神社式年遷宮支援事業である式年遷宮基金としてのお力添えに対して、厚く御礼申し上げます。

世界遺産構成建造物でランドマーク的象徴になっている重要文化財「楼門」が、約50年ぶりの大修復となります。今回は数ある修復事業の中でも、「楼門」の朱塗り、またの表現を丹(たん)塗りに絞って基金を活用させていただきました。この「楼門」の朱塗りだけでも総費用は約2,700万円ですが、その一部に基金を充てさせていただくことで、お寄せいただいた真心を末永く留めさせていただきました。

そもそも、真心のことを日本では「赤心(せきしん)」と表現しています。つまり赤い色そのものに、その文化性を見出していたのが日本文化でした。建造物にある朱塗りは赤い色の力を認め、その力で清浄を保つ精神性がそこにあり、当然それを表現する宮大工にもその部分は伝承され続けています。

丹(たん)と呼ばれる顔料は辰砂(しんしゃ)と言われる鉱物に由来します。この石は古代中国では聖なる石とされており、この石に力を認めていました。それが現代の日本文化にまで定着しているのがこの顔料の意味合いです。

ですが、当然顔料だけでは木地に付着しません。膠(にかわ)という接着力のある材料を混ぜ合わせ、乾燥を待ちながら、数度に分けて重ね塗りを行うことで、平安時代より受け継がれている「楼門」の美しい朱色がよみがえりました。

 

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2017jinjayell_2.jpg【修復前】50年が経過し剥落がひどい朱塗り

 

2017jinjayell_3.jpg【修復中】何度も乾燥させながら重ね塗りがされる

 

 

<支援者のみなさまへ>

この第42回式年遷宮事業も平成32年(2020年)3月まで修復が継続されております。これにより今、危機に瀕している日本の文化財修復の技術継承にも役立たせていただければと思います。引き続き神社YELLを通じてのご理解ご協力をいただければ幸いです。

2017jinjayell_4.jpg【完成後】無事朱塗りが完了し、覆い屋根が外された楼門

 

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